山下晴代の「積ん読亭日常」

まっとうな本を読んでいく。

加藤典洋著 『戦後入門』──文芸評論家の理想論(★)

加藤典洋著 『戦後入門』(ちくま新書) 新書ながら635ページ。書き下ろし。2015年刊。なんでこんな本を読んだかといえば、池田清彦『ほんとうのことを言ってはいけない』(角川新書、2020年1月刊)で、50年後にも読みつがれる本として推薦されていたからだ…

蓮實 重彦 (著)『表象の奈落―フィクションと思考の動体視力 』──母国語の基礎がなければ何を書いても深い表現はできない。(★★)

『表象の奈落―フィクションと思考の動体視力 』(蓮實 重彦著、 2006年11月、新装版2018年5月、青土社刊) まず初めに、10年前以上の(Amazonの)レビュアーがお二方いらっしゃるだけの本書(つまりは「売れてない」(笑))、拙宅のそこらへんに転がってい…