山下晴代の「積ん読亭日常」

まっとうな本を読んでいく。

#俳句、川柳

夏の句三題

あの映画星付けすぎた夏木立 夏草や鴉は二羽で行動す 城跡をめぐる茂りやひかりみち

新緑、薫風@ベランダ

新緑の中や吾子の歯まったく目立たない (ベランダからの眺め)

けふの自由律俳句@20170614

「ランボーのサイン真似たよ太陽がいっぱい」 (自由律俳句、だと) I copy autograph of Rimbaud Plein soreil (free-style haiku, they say...)

けふの一句@20170401

【けふの一句】 旧山廬訪(と)へば大破や辛夷咲く 飯田蛇笏(『山廬集』明治参拾九年、十六句のうちの一) **** 「山廬」は、山にむすんだ庵。蛇笏が住んでいた。辛夷の句は、これ一句だけ。 **** (こぶしの花はの花びらは6枚、がく片3枚。花の大…

けふの一句@20170303

女子なれば犬のためにもお雛さま 背後の写真の犬は、もう何年も前に10歳で死んだ、実家で飼っていた「るー太」(♀)の赤ちゃん時代。

けふの一句@20170115

しづまりてアーレント読む寒夜かな

けふの俳句2

四方(よも)に打つ薺もしどろもどろかな 芭蕉 八方の岳しづまりて薺打 蛇笏 今はむかし七草粥のあるランチ 山下

けふの俳句1

ロウ梅(らふばい)や雪打ち透かす枝の丈(たけ) 芥川竜之介(大正十四(1925)年) 蝋梅の匂ひの部屋に辿りつく 山下 (犬友だちのおばあさんにいただいた、ロウバイ、梅、南天、松などをいけてみました)

けふの一句@20161125

秋深き犬には犬の思ひあり

芭蕉の秋

何度も揚げてしまうが、この季節には、ことさら、この句が思い浮かぶ。ドナルド・キーンの解説とともに。毎度氏の英訳がすばらしい。それは、そのまま、句の精緻な解釈となっている。 ***** かれ朶(えだ)に烏(からす)のとまりけり秋の暮 On the wit…

けふの一句@20161114

三年前の今日は、ロンドンに旅立っていた。 倫敦塔記憶は消えず冬の雨

けふの(他人の)一句@20160508

【けふの(他人の)一句】 暗黒や関東平野に火事一つ 金子兜太 ***** (仏訳してみまちた) 【HAIKU】 Tenebres De plaine du Kanto Un petit incendie Kaneko Tota

けふの俳句@20160505

鶯や竹の子藪に老を鳴く 芭蕉 老を鳴く鶯思へきのふけふ 路通 (蕉門 1649~1738 ) 老鶯を鳴かせてみせよプルウスト 山下

けふの一句@20160504

ゆく春やデイプなキスの夢ごゝち

けふの一句@201602228

紅梅や見ぬ恋つくる玉すだれ 芭蕉 紅梅や仕事選ばぬキテイちやん 山下 ***** (自分は、これまで、仕事を選んで失敗しますた。これから、仕事を選ばないキティちゃんグッズを側に置き、自分を戒めたいと思います。でもさー、ペンシルケースは1500円と、…

お稽古ごととしての俳句について

「お稽古ごととしての俳句について」 「伝統俳句協会」系統の先生から俳句を習っているという方が、季題のルールとくに、春の七草の花の部分をいう時に「七草」と書き、粥などにする草の部分は、「七種」と書くのだと説明されている文章を見て、文学として俳…

けふの一句@160112

鏡開きアズキの国のアリスかな ***** (鏡餅という言葉は、本来丸い餅をさし、いわゆる「お供え餅」は、関東の方の武家のものだったようだ。だから、「鏡開き」という季語も、それほど古いものではない(せいぜい江戸時代。季語によっては、和歌の時代…

けふの一句@20151222

前々夜前夜ときめくクリスマス 山下 (写真は、2009年12月25日の、パリ、マドレーヌ教会内部)

けふの一句@20151212

誰が見てや木葉挟みし山家集 (尾崎)紅葉 願はくはその木葉落つ石の下 山下 (やっと拙宅マンション庭の木々が紅葉した。のも束の間、一昨日の嵐のような風で落ちてしまった。落ち葉を眺めるのも、それなりの趣があるけれど…。季語「木の葉」は、「色」を使…

初あられ

昨日(2015/11/27)は、北陸にも東北にも、「初あられ」が降ったようである。当地(福岡)は、とても望めそうもないが、それでも「北風ぴーぷー」の状態にはなってきた。 いかめしき音や霰の檜木笠 芭蕉 ふりやみていはほになじむ玉あられ 蛇笏 ねんげつやふ…

けふの一句@20151126

新藁の出そめて早き時雨かな 芭蕉 詩を読む夜待ちに待つたる時雨かな 山下 (やっと寒くなって、冬らしくなってきた。 高浜虚子は、俳句とは、どこかに古さを残したもので、それがなじまない人は、一時俳句から離れてみるといい、といようなことを言っている…

けふの一句@20151112

裏木戸の意味見えぬまま秋の暮 山下 (アガサ・クリスティの『運命の裏木戸』を長きにわたり読んでいるが、三分の二まで読んでも、いっこうに「オハナシが見えない」。このままで、いったいどのような展開がありうるのか、それ自体がミステリーとなっている…

けふの一句@2051020

秋深き隣は何をする人ぞ 芭蕉 秋深し炭鉱離職者てふ昔あり 山下 **** (拙句は、 をり絵(草間かをり)さんの「鰯雲炭鉱からの転校生」という句にインスパイアされて作りました)

けふの一句@2051008

今は昔じつと見ているティファニーの月 山下 **** (……なんて、そんな月があるわけないけど(笑)。写真は、今朝ふとベランダに出たら、「出ていた」月)

名月@20150927

名月や男と男のいる舗道

風立ちぬ

風立つや蝉吟思ふ芭蕉かな **** 芭蕉は青春時代、二歳年長の藤堂良忠に小姓として仕えていた。良忠の俳号は蝉吟。ともに俳句の道を切磋琢磨しあう仲であったが、蝉吟は24歳で病死する。その後、江戸出るまでの五、六年は、禅寺に籠もって勉学を重ねてい…

けふの一句@21050911_2

911の面影失せる秋の暮 ***** (写真は、10年ほど前の「グラウンド・ゼロ」(アメリカ貿易センター跡地)、攻撃より数年経っても、まだ何もなかったが、今ではりっぱなビルが建っている)

けふの一句@21050911

西方にそつと泳げる鱸かな **** (写真は、スペイン最北端のリゾート地(名前忘れ(笑))のレストラン横の海で泳ぐ、鱸(スズキ)、そして、その料理。せっかくのスズキであるが、大味(笑)。だいたい、魚料理はこんなのが多い。2014年8月末だから、魚…

けふの一句@20150902

身にしむや亡妻の櫛を閨(ねや)に踏む 蕪村 身にしむやあなたのキスと滝の色 山下 **** (写真は、『ブエノスアイレス』DVDのジャケット。iCloudはなぜか遅れる(笑))

けふの一句@20150807

処刑場の coup de foudre (クー・ド・フードル(一目惚れ))中世の秋