山下晴代の「積ん読亭日常」

まっとうな本を読んでいく。

2019-01-22から1日間の記事一覧

『宝島』(真藤順丈著)──直木三十五が化けてでる(★)

『宝島』(真藤 順丈著、 2018年6月21日、講談社刊) 「高い、梢の落葉は、早朝の微風と、和やかな陽光とを、健康そうに喜んでいたが、鬱々とした大木、老樹の下陰は薄暗くて、密生した潅木と、雑草とが、未だ濡れていた」 これは、直木賞のその名の作家、直…