山下晴代の「積ん読亭日常」

まっとうな本を読んでいく。

【夢】「夢に溺れて」

「夢に溺れて」

夢に溺れていた。
夢はどんな物質でできてきるのだろう?
水ではなさそうだ。
物質ではなく、精神のようなもの?
すべては脳内で起こっていたこと?
息苦しいほど孤独で
すべての知識は無効で
自分であることが不幸で
母だけが癒せる
母を求めていた
宇宙の「向こう側」には何が「在る」んだろう?
「問い」だけを櫂のように使って
宇宙の向こう側へ
あのね
と、夢はささやいた
あの人があなたを探していてね、ちょっとしたメモを残していったよ、
その木の枝に、その人の名前が書かれた紙切れが付けられている
私はその木を見て紙切れを見つけた。そこには、
名前だけがあり、それを見て、
ショックを受けた。
忘れていた名前
失念の向こうに大きく
空のように広がっていた名前
しかし誰よりも強く
影響を受けた名前
そのとき
宇宙の向こう側が
なんでできているのかを
知った。


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