山下晴代の「積ん読亭日常」

まっとうな本を読んでいく。

【詩】「Char、そして雨」

「Char、そして雨」

Hypnos saisit l'hiver et le v?tit de granit.
L'hiver se fit sommeil et Hypnos devint feu. La suite appartient aux hommes.*

ヒュプノスは冬を捕まえ冷たい花崗岩の服を着せた。
冬は眠くなりヒュプノスは火になった。そして彼らは人間に属した。

そして雨。
雨は神話では語られず
東洋の湿度のなかで
眠りの役目を果たす
癒しと
かの国はスペイン
海の向こうにはイングランドがひかえ
訪れたことなど遠い昔のように

なにがひとを癒すのか?
なにが神を癒すのか?
なにが物語を癒すのか?

それは解体という名の
神の逃亡

きみはつぶさに見るべき
立ち直るために


******

* REN? CHAR 'Feuillets d'Hypnos'  ("Fureur et myst?re"

イメージ 1