山下晴代の「積ん読亭日常」

まっとうな本を読んでいく。

一等国、フランス

一等国、フランス。

「パリのパサージュの多くは、一八二二年以降の一五年間に作られた。パサージュが登場するための第一条件は織物取引の隆盛である。流行品店(マガザン・ド・ヌヴォテ)、つまり大量の在庫品を備えた初期の店舗が登場し始める。これは百貨店の前身である。それは、バルザックが『マドレーヌ教会広場からサン=ドニ門まで、陳列された商品の大いなる歌が色とりどりの詩句を歌っている』と書いた時代である。パサージュは高級品が売られるセンターであった。パサージュを飾り立てるために、芸術が商人に仕えている」(ヴァルター・ベンヤミン『パサージュ論1』(今村仁司ほか、訳、岩波書店

これが、そのあたりである。



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