山下晴代の「積ん読亭日常」

まっとうな本を読んでいく。

【詩】「カラスが蝉を喰っている」

「カラスが蝉を喰っている」

マンションの庭の林立する木立に、蝉が鳴き始めて久しい。じーじーじーと途切れなく続いているのだが、それが「ジジッ」と途切れるときがある。一度見たことがあるが、カラスが蝉を、パクッとやっているのである。蝉は喰われる寸前でも、「ジジッ」と「声」を出す。油蝉の唐揚げ、などというイメージを思い浮かべる。いまは、ニイニイ、アブラ、クマ蝉、秋に入ると、ヒグラシになる。どんな味なのだろうか? 自然は残酷だな──。
ときに、松尾桃青こと、はせを、こと、若き日の芭蕉の主人にして「恋人」の俳号には、蝉がついていたような……

そんなことも思い出した

夏のある日だ

アシモフ曰く、

永遠は終わる

宇宙は裏返り、満たされる

エントロピー

油。


イメージ 1