山下晴代の「積ん読亭日常」

まっとうな本を読んでいく。

【詩】「Fahrenheit 451、あるいは、突然トリュフォーのごとく」

Fahrenheit 451、あるいは、突然トリュフォーのごとく」

まるで驟雨のように
駆け去っていく
雨の予報
天は一滴の雨も恵むつもりはないようだ
Fahrenheit 451 つまり摂氏約233度まで
待たなければ
紙は燃えない
渇いているのは
何への?
ひと?
本?
記憶せよ!
ホメロスのように
稗田の阿礼のように
突然の空白が
なつかしい映画監督を
思い起こさせる時
スペインではユーカリ
乾いた木が燃える
ハッピー・バースデー
トゥー
ミー


イメージ 1