文学
「重力/虹」 もののとらえ方は外部から だけでなく内部から もあることは ベルクソンが長い間 研究して示した たいていのひとは外部だけを 描写する。それを 存在だと信じる 闇のなかをゆく 列車 ずっと高いところにガラスの 天井があって いまにも 崩れそう…
「誇り高き野良の肖像」 (iPhone X)
【写真】「温かな台所と夜の庭」 (ニコンV1ミラーレス)
「死んでいくあなたへ」 たぶん、あなたは、 死んでいく。十分に理解し合えたとはいえず、十分に楽しい時を過ごしたとはいえず、見つめあって微笑み合い、満足した数も記憶からは消え去り、ぬくもりさえも 伝わらず、声だけが 陰気な響きで、耳の奥に残って…
「夢に溺れて」 夢に溺れていた。 夢はどんな物質でできてきるのだろう? 水ではなさそうだ。 物質ではなく、精神のようなもの? すべては脳内で起こっていたこと? 息苦しいほど孤独で すべての知識は無効で 自分であることが不幸で 母だけが癒せる 母を求…
『プログラミング入門講座――基本と思考法と重要事項がきちんと学べる授業』(米田 昌悟 (著)、 2016年9月28日 SBクリエイティブ刊) 「この本を読んだだけでは、プログラミングは学べません。実際にアプリケーションなりを動かすことによって学ぶことができ…
「石原慎太郎『太陽の季節』」 江ノ島が見えてき~た、オレの家も近い(クワタケースケ、オオトリケースケとは違うヒトです) 江ノ島とか 鎌倉とか ヨットとか ギターとか 加山雄三とか アデランスとか 加瀬邦彦とか そーゆー お坊ちゃま文化があり、 地方の…
「ユリシーズ」 ああ、また、ユリシーズの日がやってくる。堂々とした押し出しの、バック・マリガンが、ガウンをなびかせて、彼らの下宿である塔の螺旋階段を下りてくる。朝のマイルド・ウィンドが、ふんわりと、ガウンの裾を持ち上げる。マリガンは、片手に…
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フランシス・ポンジュ「オレンジ」 スポンジの内部のようにオレンジの内部には表出を被った後の中身をふたたび獲得しようとする吸引力が存在する。しかしスポンジが常にその獲得に成功しているのに対してオレンジは成功したためしがない。なぜなら、オレンジ…
「プルーストの記憶」 ひえだのあれの『古事記』、あるいは、ホメロスの『イリアス』、『オデュッセイア』、あるいは、ボルヘスの「不死の人」 ではないが、プルーストの 『失われた時を求めて』を全文、もちろん仏語で、 暗記しようと思っている。その甘い…
「それをお金買いますか?」 いちご 麦わら帽子 天使 思い出 記憶 命 詩集の装丁 賞 賞讃 友情 憎しみ 花壇 苔 鮎 りんご Twitterのフォロワー SNSのフォロワー 信用 つけまつげ 芸能界デビュー 社交界デビュー 政権 石鹸 神 死 空海 真言宗 留学 僧の留学 …
いつも犬の散歩で通る、福岡市美術館が、リニューアルオープンにともない、お宝を公開した。絵葉書になっているものは、ほんの一部だが、ミロ、シャガール、ダリ、バスキア、藤田嗣治、三岸好太郎、など、すべて大作がすごい。とりわけ、新しい作家は、前衛…
あの映画星付けすぎた夏木立 夏草や鴉は二羽で行動す 城跡をめぐる茂りやひかりみち
「2001年宇宙の旅」 ヨハン・シュトラウス2世が1867年に作曲した『美しき青きドナウ』の進行にそって、宇宙船がゆく。この曲を聴けば誰もがこの映画を思い出し、思い出せない人はご愁傷様。宇宙、未来。水飲み場を争って、「殺人」(?)まで犯してしまった…
夕闇の大濠。
いま、Yahoo!が、自動的に移行できる他ブログとして、四つのブログを紹介しています。1,アメーバ 2,ライブドア 3,はてな 4,シーサー 私は、上記のうち、1~3までは、すでに何年も前にアカウントを持っています(笑)。使い心地をいうと、 1,は、芸…
『批判――四本の矢を折る』(伊東 光晴 著、2014年12月14日、岩波書店刊) 伊東光晴は、『ケインズ』(岩波新書)の翻訳もあり、長きにわたる雑誌『世界』の論客であるが、それより、「岩波文化を代表する」などと形容されることもあるようだ。「岩波文化の凋…
毎年年末は、アンケートと「住所禄」の号であったが、それを、年度の半ばでやってしまっているとは、よほどネタがないのだろう。ネタなど、ふだん問題意識を持っていれば、いくらでも浮かぶものだが、この編集部は、いかにして、推定300人程度の「読者」(含…
「やまと魂」 犬の散歩で通り抜ける護国神社は、 数十万柱(神の単位呼称は「柱」である)の「英霊」が祀ってあると、鳥居横の石碑に刻まれ、広大な敷地では、蚤の市や音楽祭が開かれる。ときに、黒塗りのセダンや看板をつけたトラックが並び、黒づくめの男…
「フーコー v.s. 吉本隆明」 1978年4月25日、来日したミシェル・フーコーと吉本隆明が対談した。その模様は、吉本の『世界認識の方法』(中央公論社)という本に収録されている。通訳は、蓮實重彥。 フーコー「不幸にして吉本さんの著作は、まだフランス語に…
【訳詩】(サミュエル・ベケットがフランス語で書いた)「1 POEMES 1937-1939」より elles viennent autres et pareilles avec chacune c'est autre et c'est pareil avec chacune l'absence d'amour est autre avec chacune l'absence d'amour est pareille…
「Je ne sais pas」 ミシェル・フーコーが、カント資料館の館長としてジュネーブだったかに飛ぶ際、遺言状を書いた。生前開けるべからず。死して、その遺言状を開けたら、 わが著作すべて破棄すべし。 わわわ……こまったなー……周囲の人々。 つまり、それは、 …
「タイタニック、あるいは、撃沈」 もー、何年前かしらー? あ、そっか、ディカプリオが出てたのか、その映画にね。あれから、ディカプー(通称レオ)は、何作映画に出たかわからない。大スターだけど、無冠の帝王。出世作は、『ギルバート・グレイプ』。彼…
「あら野、あるいは、Cry me a river」 雲雀たつあら野におふる姫ゆりのなににつくともなき心かな サッと飛びたった雲雀は、 イタリアの茂みに棲むウンガレッティ雲雀か、それとも、アフリカの森に憩う、ウンガレッティ親友雲雀か、こちら元禄ニッポンの、 …
一ヶ月以上そのままの状態を保っている、不思議なグレイッシュ・パープルのカーネーションを描きたくなって描いてみました。
「影」 Or puoi la quantitate comprender dell'amor ch'a te mi scalda, quand'io dismento nostra vantate trattando l'ombre come cosa salda. T.S.エリオットの詩集『プルフロックとその他の観察』の冒頭に、上の語句が引用されている。水死した男の恋人…
「すずき(鱸)」 すずきでまず思い出すのは、平家物語である。 平家かやうに繁盛せられけるも、熊野権現の御利生(ゴリシヤウ)と聞こえし。其故は、古へ清盛公、いまだ安芸守たりし時、伊勢の海より、船にて熊野へ参られけるに、おほきなる鱸の、船に踊り…
睡蓮の池のとなりに、おしゃれなカフェ&植物店のBiotopがあります。東京、大阪に次ぐ三軒目の路面店だそうです。りっぱなローズマリーですが、一鉢2000円もしました。「見るだけ」のお店に(笑)。